みんな元気だよと墓前に噓をつく
- skm481
- 6月19日
- 読了時間: 2分

1990年のイタリア映画「みんな元気」を観た。
確かカンヌでパルムドール賞を獲った作品だったと思うけど、それから36年を経てようやく観ることが出来た。
あらすじは、イタリアの南端シチリアに住む老人男性が、最近めっきり帰省しない5人の子供たちを訪ねていくというもの。
でもその子供たちには親には言えない秘密がそれぞれにあって、歓迎するそぶりは見せるけど内心は困惑、というストーリー。
イメージ的に小津安二郎の「東京物語」や山田洋次の「家族」を思い出す。
そこへもってフェリーニの世界観が伝統的にあるのか、もろソレだったりして、異様にシュール。
無邪気なタイトルやジャケット写真から想像するとびっくりするかもしれない。
この監督(ジュゼッペ・トルナトーレ)の前作「ニューシネマパラダイス」も悪くはなかったけど、ちょっとお涙頂戴な感じがあって素直に感動出来なかったが、この作品はけっこう辛辣で物悲しい、だけどイメージの洪水、といういかにもMade in Italyって感じで良かった。
最後、先立たれた妻の墓前で、「息子たちはみんな元気だよ、」と事実とは異なることを言うしかない老人を思うとなんだか切ない気持ちになった。
ただ、、、主人公のマルチェロ・マストロヤンニ。好きな俳優だけどこの眼鏡はいただけない。まさに牛乳瓶の底みたいで表情が読み取れなくて、せっかく名優を立てているのにちょっともったいなかったかな。
シチリアを出て、ナポリ~ローマ~フィレンツェ~ミラノ、そしてトリノとイタリアの主要都市を旅をするので、イタリア好きにはたまらない映画でもある。
CGリアリズムの現代だからこそ、想像力を刺激するイメージを放つ本作の「映画らしさ」。
こういう作品は、減ってしまったのかそれとも知らないだけなのか。





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